2020年度奈良北高等学校インターンシップ成果報告
本記事は,2020年の9月から2021年の2月にソフトウェア工学研究室で実施した「高校生長期インターンシップ」にて,奈良北高等学校数理情報科の二名の高校生が取り組んだ「NAISTカーシェアリングシステムの利用動向可視化」の研究成果を元に作成しました.
2020年6~12月のユーザごとのオークション勝利(win),オークション敗北(lose),オークション不成立(canceled)回数を示したグラフです.
2020年下半期のオークション勝利回数は885回,オークション敗北回数は36回,オークション不成立回数は185回でした.入札回数が多いユーザほど相対的にオークション敗北,オークション不成立が多い傾向にあるようです.
2020年の6~12月のユーザごとの使用時間をグラフにしました.折れ線グラフは使用時間の累積構成比を示しています.
2020年の6~12月の総使用時間は2,078時間でした.全体の使用時間の約80%を10人のユーザが占めていたようです.
以上のグラフを踏まえると,オークション勝利回数,使用時間ともに一部のユーザが独占しているように見受けられます.しかしオークション勝利回数に比べると,オークション敗北やオークション不成立が起きる回数は少ないため,多くのユーザが車を使用したいタイミングで落札に成功していることがわかります.
次に,「高校生長期インターンシップ」終了後の動向を把握するために,2021年の1~3月のデータを用いて同様の分析を行いました.
2021年1~3月のユーザごとのオークション勝利(win),オークション敗北(lose),オークション不成立(canceled)回数を示したグラフです.
2021年1~3月のオークション勝利回数は463,オークション敗北回数は17,オークション不成立回数は72回でした.先の期間と同様に,入札回数が多いユーザほど相対的にオークション敗北とオークション不成立が多い傾向にあるようです
2021年の1~3月のユーザごとの使用時間をグラフにしました.折れ線グラフは使用時間の累積構成比を示しています.
2021年の1~3月の総使時間は990時間でした.全体の使用時間の80%を12人のユーザが占めていたようです.
2020年6~12月の使用状況と大まかな傾向は変わらないようです.
使用時間の80%を2020年6~12月では10人で占めていたのに対して,2021年1~3月では12人で占めています.使用時間については偏りが緩やかに解消されている傾向にあるようです.